おはようございます、松下です。
今日は、「破綻する資金の特徴」と題して、
書いてみたいと思います。
「破綻する資金」に特徴なんて、
あるのでしょうか。
私が投資を始めてから23年、
多くの人に会い、話を聞き、
様々な人、ロジックやルール、
投資行動、そして資金の行方を見てきました。
私は、投資を教える際に、
「継時的に資金推移のグラフをつけるように」と
教えます。
つまり、自分の資金の増減の様子を、
毎日の折れ線グラフの変化で確認するのです。
これは、とても効果的です。
資金が減っている時は、苦痛で苦痛で
たまりませんし、「何とかしなければ」と
切実に考えます。
一方で、資金が増えている時は、
自信や安心感が生まれます。
この「資金の折れ線グラフ」を見ると、
「破綻する資金の特徴」が見え、
同じ意味で、「増え続ける資金の特徴」が見えます。
まず折れ線グラフの形に規則性が
あるかないかが、ポイントになります。
そのグラフの形に規則性がなければ、
採用しているトレードルールやトレードには
一定の再現性は存在せず、結果はたまたま、
ということになってしまいます。
このパターンだと、徐々に資金は
減り始めるでしょう。
次に、折れ線グラフの形に規則性があるが、
右肩下がりに資金が減少している場合。
これは、最も危険です。
このことは、採用しているトレードルールや
トレードに優位性が存在せず、資金の増加よりも、
資金の減少が勝っていることになります。
このまま続ければ、
資金は減り続けるでしょう。
次に、折れ線グラフの形に規則性があり、
右肩上がりに資金が増加している場合。
これは、非常に良い兆候です。
採用しているトレードルールやトレードに
優位性と再現性があり、なおかつ結果として
資金の増加が、資金の減少に勝っています。
ドローダウンに注意しながら、
折れ線グラフの形を保つように
確認と調整を続けていきましょう。
さて、前半2つの、グラフに規則性がない、
規則性はあるけど資金が減少している、
という人がよく行うことは、
場当たり的なトレードルールや
判断材料の変更です。
つまり、「ダメだから次、ダメだから次」と、
ルールや判断材料を変更します。
これもあまり良い傾向ではありません。
確かに、結果が悪ければ何かを
変えていかなければいけませんが、
次から次へとルールや判断材料を
変えるのも、確率の利用という
観点から考えると、消耗が多くなって
しまうだけに終わることがあります。
むしろ、「資金推移グラフがおかしい」と
思ったら、一旦トレードを中断して、
次の目算が立つまでは、ルールの検討や
検証を続けた方が良いのです。
「破綻する資金」の特徴とは、
資金推移グラフが右肩下がりの状況の中で、
ひたすらトレードルールや判断材料を
代え続ける、というものです。
トレードや投資は、始める前に、
ある程度の目算(勝てるという見込み)を
立てることができ、立てておくものです。
そういう意味で、自分の資金推移グラフをつけて、
その傾向を常に確認するようにしてください。
これは、「投資のイロハ」のイです。
まずは「投資のイロハ」から学んでください。
ps.昨日終値で国内株式市場の値動きについて、
解説してみました。
年末に向けての戦略構築に、ぜひご覧ください。